海洋堂いきものフィギュア展

 伊丹市昆虫館(兵庫県伊丹市昆陽池3-1)にて2021年12月22日から『いきものフィギュア展』が開催されています。フィギュアメーカーでおなじみの海洋堂が展示協力しており、同社のハイクオリティな作品を間近で観ることができます。

 このフィギュア展は2022年2月14日(月)まで開催されます。

動物フィギュアで一躍メジャーに!

 『エヴァンゲリオン』や『リボルテックシリーズ』等のフィギュアでおなじみの海洋堂ですが、その名を一躍メジャーなものにしたのが当時1億3000万個を売り上げた『チョコエッグ』でした。大人も子供も、おまけでついてくる精密な動物フィギュアを夢中で集めました。

 今回の『いきもの展』では海洋堂の精密な動物フィギュアが多数展示されているという事で、わくわくしながら伊丹市昆虫館に向かいました!

いきなり魅せられる!色鮮やかな始祖鳥

 さっそく展示会場に着くと、視界に飛び込んできたのが、色鮮やかな始祖鳥のフィギュア!

 色とりどりなカラーリングに目が行きがちですが、爬虫類と鳥類が合わさった特徴的なしなやかな身体つきと顔の造形が凄い!小さく何本も並ぶ歯や、1枚1枚丁寧につくりこまれた羽等、始祖鳥の魅力がぎっしり詰まっていました。

生きているワニがいる!

 もはや制作者(海洋堂では作品をつくった方を制作者と呼ぶ)冥利に尽きる子供の叫び声(笑)それだけ造形と塗装が素晴らしいという事ですね。お孫さんと一緒に来ていたおじいちゃんも「ワニの子供かな?じっとしとるなぁ~。」と言いつつ、おばあちゃんと三人でしばらく観ていると、「あんた、これつくりもんや!」とおばあちゃんが気付く(笑)なんとも微笑ましい光景に出会うことができたと同時に、改めて海洋堂の再現性の高さを認識しました。

 当時、海洋堂とガレージキット販売で競っていたゼネラルプロダクツ(現ガイナックス)に所属していた岡田斗司夫氏が、ガレージキット販売部門では海洋堂に勝てないとして事業を撤退したという事も頷ける一幕でもありました。

海洋堂

 正式名称は株式会社海洋堂で、本社は大阪府の門真市にあります。1964年に一坪半の模型屋としてスタート。元々は少数のガレージキットを店の会員向けに販売していたが、1984年に『海洋堂ギャラリー』を開設し、自社開発・製造・販売に業務を集中させ、脱ガレージキットを掲げ、日本で初めてオリジナルフィギュアを製造、販売する事となった。その中で、北斗の拳アクションフィギュアが大きな人気となり、流通を手掛けたのは海外コミックでも人気の『スポーン』総合代理店のレッズでした。

 写真のお二方が今回の展示品を制作したとのこと。プロとしてこの道で活躍するには相当な努力があったかと思います。素晴らしい展示品をありがとうございます。

おススメは冬虫夏草

 大きく造られた昆虫も展示されていましたが、個人的に惹かれたのは冬虫夏草でした。縦に大きくディスプレイされた冬虫夏草はなんともお洒落な感じで、造形物と言うよりは美術品のように見えました。

 シンプルな塗装が造形を際立たせ、他の生き物には『動』のイメージが強かったのですが、反対の『静』のイメージでまとめられた感じです。是非、間近で本物を観てほしい作品です。

本物、標本、造形3つの視点が楽しめる

 取材が終わったあと、一通り館内を観て回ったのですが、温室には生きている蝶々が沢山放し飼いされている他、資料室には標本も数多く展示されていました。特にヘラクレスカブトムシも生きている状態で展示されているので、見どころが多くゆっくり楽しむ事ができました。

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